ホワイトチョコレートの呪い

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前回のブログでモテたいモテたいと書きましたが、健全なオトコノコの当然の感情だと思います。
そうは言っても少女マンガのイケメン男じゃないのでそう簡単にはいかないもんです。
フライドポテトを上手に炒れようが鉄のフライパンを毎日手入れしようがイケメンにはなれません。
やはり女心を理解しないと難しいみたいです。
ところで、家族の影響で僕もちょくちょく少女マンガを読むのですが、
あれって基本的に展開がテンプレート化してますよね。
クラスの地味系(だけど美少女な)主人公がモテまくり男子や風変わりな先生に恋をして、
ずっと一緒に遊んできた幼馴染がふとした拍子に主人公のことが好きだと気付いて、っていうアレです。
「基本的に展開決まってるから先が読めるよね」と言ったら『それぞれに微妙な違いがあるのよ!』と母に怒られました。

ところで、そもそもなぜ自分はモテないのか?
全ての事柄には原因があるからこそ結果があるはずです。多分。
記憶を辿ってみると、とある事件を思い出しました。
そう、あれは僕が小学校5年生だったころの話です…。

 

のび太君やカツオ君と同い年だったころの僕は、
彼らほどドラマチックではない生活を送る、どこにでもいる小学校5年生の男子でした。
運動はさほど得意ではないものの外でも遊ぶし、テレビゲームも好き。
月曜夜7時からの犬夜叉やコナンが楽しみだからこそ野球中継がたまらなく嫌いというごくごくありふれた少年。
どうやらそんな彼に好意を寄せる少女が一人いたようです。
少女の名前は渡辺(仮名)、ぽっちゃり体型ですがクラスのムードメーカー的な明るい女の子でした。
席替えで同じ班になったこともあり、渡辺さんとはちょくちょく会話していました。
そんな渡辺さんが行動に出たのは2月14日。そう、バレンタインデー。
ラッピングされたチョコレートをなんと僕の家まで届けてくれたのです。
同年代の女の子から貰う初めてのチョコレート。
もちろん少年はたいそう喜び…はしなかったのです。
バレンタインデーはそういうものだと知っていたので、受け取った時には若干の照れくささを感じてはいたものの、
蘭ねーちゃんが新一を好きな気持ちが毛ほども理解できてない少年に愛だの恋だのは不可解なものでした。
ラッピングをほどくと中には白色や黒色のきれいなチョコレートがたくさん入っていて、
気恥ずかしさを覚えながらもきちんとすべていただきました。

そして迎えた翌日、いつもと同じように学校に向かいます。
同じ教室の中には当然渡辺さんの姿が。
そうだ昨日チョコレートをもらったんだ。お礼ぐらい言わなきゃ!
機会を見計らい渡辺さんの席へ。そこには僕を見つけ赤面する渡辺さん。
いつも会話するときのような気軽さで僕は彼女にこう言いました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「チョコレートありがとう。でも僕、ホワイトチョコは嫌いなんだ。」

 

 

 

 

 

 

 

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